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漱石書簡集

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漱石の小説はだいたい読んだので、漱石の足跡を追ってみようかと思ってたところ古本屋にぴったりの本がありました。その名も『漱石書簡集』です。実は気になる文章がネット上であがっていて、その出所が気になるなぁと思っていました。
その文章は「君なども死ぬまで進歩するつもりでやればいいじゃないか。作に対したら一生懸命に自分のあらん限りの力をつくしてやればいいではないか。後悔は結構だがこれは自己の芸術的良心に対しての話で世間の批評家や何かに対して後悔する必要はあるまい。」というものです。これは森田草平氏に宛てた手紙であることがこの本の中に収められてました。実はこれが森田氏に宛てたというのはたまたまネットで調べてちらりと見つけたのですが、実際にどのような文脈や森田氏との関係などは不明であったので(森田氏は漱石の門下生だそうです)本に載っていたときはおっとしました。この文章はとても励まされる非常にいい文章だと思います。
この本自体読めば漱石がロンドンにいたとき金に苦労していた話や戻ってきて朝日新聞に入る心境、門下生とのやり取り、そしてなんと言っても正岡子規とのやり取りが目玉だと思うのですが、手紙を読むことで漱石の人間性の素晴らしいさをうかがうことが出来ます。